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吃音に関しての日本以外の治療研究事例
米国の研究者のレポートには、カナダで、古典的な言語療法のみに依らない最良で最高質レベルの「包括的吃音治療」を受けた場合の吃音抑制率は約70 - 75%程度に上ぼるとするものもある。その場合の治療プログラムとは、カナダのISTAR(吃音治療相談研究所)で42人の吃音者に対し3週間の集中訓練を行い、以後3年間追跡調査したもので、遅い話し方をする、各音節を1.5秒引き伸ばす、不安感を緩和させる、話す場面の回避を改める、吃音について心を開いて話し合う、社会生活で話す習慣を増やすようにプログラムされている。加えて、家庭での訓練プログラムも含まれている。その結果、1,2年後に吃音を克服することができた吃音者は5%、満足できる状態にあった吃音者は70%、他の25%は満足できる流暢性話声ではなかった。また、自己回答では、吃音治療後間もなく満足できる状態であると答えた吃音者が93%、1 - 2年後でも80%が満足できる状態であると答えている。
吃音治療の具体例
# Onslowによる研究では、「音を引き伸ばした話声」による流暢性獲得法(吃音矯正法)で、12人の吃音者全員が2 - 3年かけて行った訓練で、吃音が皆無か、皆無に近い状態になり、その後もこの状態を保っていたとする。このプログラムは2 - 3週間宿泊して集中的な訓練行うことから始め、その後、吃音がゼロまたは、ゼロに近くなるまで、週ごとに通院治療を行う。これを2年間続ける。この治療は 18名で始まったが、6名が落伍した(この落伍者は訓練はうまくいったが、他の訓練法に変更した)。
# AndrewsとCraigによるレポートでは、流暢な発話運動技能、制御の内部焦点化 (internal locus)、コミュニケーションに対する正常な態度、の3つの領域を習得したとき、吃音者の93%が10か月後も流暢性を維持していたと報告している。しかし、この3つのうち1つでも失敗すれば流暢性を維持することはできなかったといっている。また、DeNilによる別のレポートでは、制御の内部焦点化 (internal locus) の習得によっては、治療の予測及び、流暢性の治療を受けた2年後の成功率を予測することはできないとしている。
# Andrew、Guitar、Howieは、過去42の研究を調べた結果、吃音抑制法に6つのモデルを見い出し、効果のある順に、語の引き伸ばし、穏やかな発話の開始、リズム、呼気流、態度の矯正、系統的脱感作法、であると報告している。
引用: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』